すぐに消えてしまう記憶の中に刻み込んでくれたこと

おばあちゃん

私は大阪に住んでおり、今年の3月に結婚したのですが、旦那の祖父母や従姉妹達は福岡に住んでいます。

なかなかご挨拶にも伺えずだったのですが、ようやく9月に3泊4日で旦那の祖父母の家にご挨拶に行くことになりました。

義祖父母はとても元気なのですが、義祖母の方は最近になって認知症が酷くなっていると聞かされていました。

家に伺ってご挨拶をしました。

やはり義祖母はさっき話していた内容を次の瞬間に忘れていることや、自分の孫に「あんた誰かね?」などと言う場面もありました。

私は会った時に自己紹介して「アキです。」と言うと「可愛らしいいい名前やね。」と言って頂けました。

しかし、すぐ忘れてしまうのでその日に何度か自己紹介することになりました。

3泊4日でお家にとまらせて頂き、私が義祖母の洋服を選んであげたり、一緒にご飯を作ったりと、自分の祖母のように過ごさせて頂きました。

義祖母もずっとニコニコ私に接して下さいました。

最終日、私は大阪に帰るので「お世話になりました。」と言いました。

すると義祖母が「またおいでや、アキちゃん。」と。

初日でもう名前は覚えてもらえないと諦めていたので、その後は特に自己紹介することは無かったのですが、最後の最後で私の名前を呼んでいただけたのです。

その場にいた全員が驚いて拍手していました。

相変わらずすぐ消えてしまう記憶のようでしたが、その中で私の名前を少しの間だけでも覚えてくれていた事がとても嬉しくて感動しました。