その日私は自転車で宙を飛んだけど死ななかった
小学生の低学年の頃、私はやっと自転車に乗れるようになっていて自転車に乗ることに夢中になっていました。
ある日、近所の友達の家に自転車で遊びに行きました。
普通に遊んでいたのですが、ふと友達の自転車に乗ってみたくなりました。
友達の家の庭から主要道路に出るまでまっすぐに坂がありました。
100mくらいの坂だったと思います。
友達にお願いして自転車を借りました。
私はその坂をまっすぐに自転車で下りました。
あまりにスピードが出すぎたので、右手でブレーキをかけましたがブレーキが全くかかりませんでした。
そのままの勢いで道路を横切り道路の先の崖の下の畑に自転車ごと落ちていきました。
落ちる間まるでスローモーションのように頭の中に色んな光景が巡って見えました。
このまま自分は死ぬのかと思った瞬間がありました。
気が付くと畑の中で自転車の下敷きになっていました。
短パンから出た右腿がぱっくり切れて血が出ていましたが、幸い他にけがはありませんでした。
見ていた友達が言うには私は自転車で宙を飛んだそうです。
後に自転車の右ブレーキは壊れていて左ブレーキしかきかなかったとを知りました。
私はそれまで右でばかりブレーキをかけていたので、とっさに左に切り替えることができなかったのです。
それからは自転車のブレーキはたまに左でもかけるようになりました。