大人には手が届かない、子供の頃のキラキラした海の思い出
私は小学生の頃、海の近くの街に住んでいました。
そして年に何度か、子供会で海水浴に行くことがありました。
行き先の海水浴場はごく普通のビーチ。
江の島のようにたくさん人がいるわけでもなければ、店が立ち並んでいるわけでもありません。
ただっ広い砂浜に小さな海の家がぽつんと1軒あるだけです。
しかし子供たちにとっては最高の遊び場でした。
小学生であるがゆえ男女ということを意識しないこともあり、性別、クラス、学年の枠を超えて楽しくビーチボールをしたり、砂のお城を作ったり、誰が一番長く潜っていられるか競争したりして遊びました。
スイカに見立てた石とそこら辺で拾った棒切れでスイカ割りごっこをしたり、カニを捕まえて遊んだりもしました。
そして遊び疲れたら海の家で順番に並んでかき氷を買ったり、フランクフルトを買ったりして休んだりしました。
一番人気はブルーハワイ味のかき氷でした。
私はメロン味のかき氷ばかり食べていたので、それをネタにされたことも覚えています。
ともあれ、そこで何か派手なエピソードがあったのかといえば何もありません。
しかし、大人になってから振り返るととても懐かしいのです。
周りの目を気にせず思いっきりはしゃいだ記憶、子供の頃の新鮮な感覚で触れる海や海の生き物、友達とお喋りしながら食べる軽食、海から歩いて帰る時の何とも言えない夕方の空気感などなど…… 当時は何とも思いませんでしたが、それらが子供だけに許された特権であることは間違いありません。
そして、それらが今の自分を未だに支えているのです。