高校生時代、誰もいない朝の図書室での密会
私が高校3年生の時。
クラス替えで1年生の時に同じクラスだった仲の良い男の子と再び同じクラスになりました。
高校3年生といえば、受験です。
進学校だったこともあり、周りは塾に通っている人ばかりでした。
そんな中、塾の勉強だけでは物足りなく感じ、先生に相談したところ、朝の6時から図書室が空いているという話を聞きました。
翌日から毎朝6時に図書室へ行き、勉強に勤しんでいました。
仲の良い男の子にもそのことを話すと、次の日!その男の子が朝の6時半に図書室へやってきたのです。
私は自分のことが好きなのではないか、と思いあがってしまい、なんでこんな早くに図書室にきたの?と尋ねました。
その男の子は、朝早くから勉強できるところがあるなら早く教えてよ、と言いました。
私はなんだ、勉強したかっただけか、とがっかりしました。
それでも私はその男の子と勉強ができることが嬉しかったです。
男の子の後ろ姿が見える位置に座って、頑張っている姿を見て勉強をしていました。
そんな中、受験シーズンに突入し、最後の図書室が使える日となりました。
最後の日もその男の子は勉強しに来ていて、いつもより早く勉強を終えたようで、私の横を通る時に小さく畳んだ紙を置いていきました。
その中身を見ると、放課後図書室で待っている、とのことでした。
放課後行ってみると、その男の子がいて、今までこの図書室で勉強を頑張ってきた思い出など語り合いました。
その時ふとその男の子が言ったのです。
「実はお前が頑張ってる姿見て、俺も頑張ろうって思って図書室に通い始めたんだ。お前がいなかったらこんなに頑張れていない。もしよかったら付き合って欲しい。」と。
私は嬉しくて「はい、よろしくお願いします。」と返事しました。
受験もお互いに成功し、無事お付き合いすることもできました。