後出しじゃんけんの優しさ

学校生活

私は小学生のころから団体行動が苦手で学校生活がとても憂鬱でした。

集団で何かをすることがいつも苦手で、高校生になっても馴染めずにいました。

クラスで話す友達は2人ほど、他のクラスメートとはほとんど話したことすらありませんでした。

高校2年生の時、掃除当番でじゃんけんが負けた人が後片付けとゴミ出しをすることになりました。

5人でじゃんけんをし、私と男子の二人が残りました。

一人でゴミ出し嫌だなと思っていたのが表情でわかったのか、じゃんけんをした男子がわざと後出しをして負けてくれました。

その優しさがとてもうれしくて、同じクラスにこんなにやさしい人がいるのかと温かい気持ちになりました。

私はその時までクラスで誰とも話そうとせず、自分から距離を置いていました。

その小さなやり取りがきっかけで、学校というものに少し抵抗がなくなりました。

自分から話かけるようにまでの変化はなかったですが、残りの高校生活を穏やかな気持ちておくることができました。