海の家で食べる「焼きそば」の美味しさとその頃の思い出

海の家のやきそば

もうだいぶ昔のことです。

自分が子供の頃には、夏休みには必ず海水浴場に行って真っ黒に日焼けして帰ってくることが当たり前でした。

当時は今のようなお洒落な海の家ではありませんでしたが、掘っ立て小屋のような海の家が軒を並べて海岸は賑わっていたものです。

そこでは当然のごとく「焼きそば」を食べることが自分にとっては最大の楽しみでした。

今考えてみればどうと言うことのない、ありふれた「焼きそば」なのですが、何故かものすごく美味しく感じるのでした。

どうして海の家で食べる「焼きそば」がこんなに美味しいのか分かりませんでしたが、それはそれは至福の時なのでした。

たまに、贅沢にもそれに加えて「おでん」まで食べさせてもらえるときがあり、とんでもなく嬉しくなったことを覚えています。

いまでは何でも手に入る時代ですが、当時こんな細やかな楽しみが心をウキウキさせてくれるのでした。

今となっては、もうあの時の味を超える「焼きそば」には出会えませんが、海を見ながら潮の匂いを感じて過ごすワクワク感は遠い夏の海の思い出となってしまいました。