潮干狩りとは何をするものなのか知らずに参加
私がまだ小学生の頃、母親が突然潮干狩りに行きたいと言い出しました。
父は働き盛りで忙しく、兄とは8歳も歳が離れていたので、家族揃ってレクリエーションに出かける機会は殆どありませんでした。
そんな中、母の突然の珍しい我儘に、父はみんなで一緒に行くことを決めてしまいました。
当時の私は、家族みんなでお出かけできる貴重な機会なので、潮干狩りとは何をするのか知らないまま、単純に嬉しい気持ちで楽しみにしておりました。
当日、海岸に着くと、小さめのバケツとスコップを手渡され、砂浜で貝を探すように言われました。
ゴールデンウィーク期間中で、大勢の人が貝を探してしゃがんでいます。
暑くて砂まみれで、俯いてずっと貝を探し続けるのは、子供にはとても大変でしたが、バケツにたくさん採って母に見せると、喜んでくれたのが嬉しくて、どんどん探します。
1日たっぷり潮干狩りをして、貝を持ち帰りましたが、大変な思いをして採った貝がしばらくの間、食卓に上がり続けました。
私は貝類が苦手だったのです。
あんなにたくさん頑張って採るんじゃなかった…と後悔しました。